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設立趣意書

我が国は、戦後、世界各国が驚異の目で見るようなめざましい経済発展を遂げ、これとともに国民生活も社会文化も向上してきた。この成長を維持発展させ、21世紀に向けて、豊かで、創造的で活力のある、文化の香りの高い社会を形成していくには、教育・学術・文化の振興が極めて重要である。

しかるに、現在の実情を見ると優れた素質と確固たる意思をもちながら、経済的理由により修学困難な青少年が少なくない。また、科学技術の発展、情報化、産業構造の変化に伴い、研究分野はますます拡大しているにも拘らず、その研究費の充実、若手研究者の養成・確保等解決しなければならない問題が数多くある。一方、我が国の経済の発展にとって文化の果たす役割も大きく、国際的にも我が国は、経済面のみならず文化面でも積極的な貢献を行うことが求められており、この面での環境の醸成と基盤の強化が必要とされている。

ウシオ電機株式会社および同社創業者である牛尾治朗は、以上の様な問題の解決の一助となることを願い、ウシオ電機株式会社創立30周年記念行事の一環として、この財団法人の設立を決意し、金1億円およびウシオ電機株式会社株式240万株を寄付することになったものである。

従ってこの法人は、その事業を通じて大学及び大学院に在学する学生、留学生に対して、奨学金を給与することによって社会に有益な人材を育成するとともに、学術研究、文化活動に対し資金助成を行うことによりその振興、発展を図り、もって社会に寄与することを、設立の趣旨とする。

平成6年2月3日
財団法人 ウシオ育英文化財団
設立発起人代表 牛尾 治朗